TSUNAGARIへの批判から災害ボランティアでの適切な服装・装備・持ち物を考える

ボランティア団体「TSUNAGARI(つながり)」の是非と適切なボランティア装備について考えました。

ボランティアによる復興活動の是非

地震や台風による家屋破壊・停電・浸水に悩まされている日本ですが、ここ最近でも台風15号・17号と大型の台風による被害が相次いでおり、電力会社・自衛隊・ボランティアなどの方々による復旧・復興活動が続いています。

今回も多くの方々がボランティアに参加されていると思いますが、被災地というのは予測が難しい危険が多数存在しており、服装や装備など適切な準備をしていかないと思わぬ事故に遭遇する可能性があります。

今回も懸命な活動の中で、とあるボランティア団体による危険な復旧活動がTwitter上で拡散されています。

https://twitter.com/softpadchair/status/1175224964116443136

現在はツイート削除されておりますが、TSUNAGARIと呼ばれる団体の活動写真で、ガラス片が散乱する地面に対し軽装でありながら脚立を使って高所作業をする風景が切り取られており、どなたでも見て分かる危険性が含まれていました。

それ以外にも、工場や建築などで働かれている方にとってはお馴染みのKY活動(KY=危険予知)、ヒヤリハットの視点から見た危険性も多数存在していました。

KYやヒヤリハットは現在まで蓄積されている過去の事故事例に基づいた危険性の予測であるため、心配しすぎなのでは?という疑問は適切ではありません。

私も最初の就職でKY活動やヒヤリハットを必要とする業務に携わった事があるのでこの状況の危険性はかなり気になりました。一通り挙げるとするならば以下の通りです。

  • ガラス片の放置
  • 長袖の作業服未着用
  • 安全靴ではなくスニーカー
  • 脚立で1人作業(極力2人作業で1人が脚立を押さえる)
  • 脚立の天板に乗らない・跨がない・座らない(バランスを崩す恐れ)
  • 軍手着用(皮手袋、電気関係はゴム手袋など絶縁手袋)
  • コードリール(電工ドラム)巻いたまま(発熱による発火の恐れ)
  • 脚立にコードリールを乗せている

その他にも安全帯や安全メガネの着用なども挙がっておりますが、いずれにしてもこの軽装では危険すぎる作業ということですね。

善意そのものが有難いという考え方もあるかと思いますが、善意の行動も責任が伴います、準備不足で必要以上に誰かの手を借りたり、予測できた危険を避ける事ができず事故が起きた時に責任や役目を果たせたと言えるかは疑問ですね。

今回の件に限らず、ネット上ではTSUNAGARIが悪質かつ迷惑なボランティア団体であると、活動に対する批判や疑惑がたびたび取り沙汰されています。

批判の矛先は上述したような当団体の問題ある活動や、代表の方の人物像に関してで、EM菌や水素水との親交が深い様子を過去にブログでアップしており一部で物議をかもしました。

参考 『EM菌』 参考 容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-(発表情報)_国民生活センター 参考 有用微生物群 - Wikipedia

その一方でTSUNAGARIに関する批判の元となった過去のトラブルなどの疑惑について踏み込んだネットメディアも存在し、こちらでは実際に関わった被災地の方などの声も交え、TSUNAGARIに対する疑惑やネット上のイメージを真っ向から否定する論調です。

参考 ボランティア団体「TSUNAGARI」に批判殺到?当事者に聞いたTSUNAGARIの真実 | SAIGAI JOURNAL(災害ジャーナル)

ただ上記記事におけるインタビュー相手の大半が「被災時すでにTSUNAGARIと面識のある、あった人物から紹介を受けた」うえでTSUNAGARIと関わった人々のため、インターネット上の情報の信ぴょう性を疑問視する言葉で締めくくられているものの、こちらの記事も完全な中立であるとは言い難いです。

また、上記記事において「社協を通したボランティアでは安全性の関係で行えない作業をTSUNAGARIに対応していただいた」とありますが、その安全管理を要する作業の実情が冒頭ツイートのような杜撰な体制では、適材適所の作業分担とはとても言えません。

安全面の考慮のため、社協ではできない活動があります。
例えば、依頼数が多かったのが、崩れた屋根にブルーシートをかぶせる作業です。屋根の上に登ることは危険が伴うので社協ではこの作業を請け負うことはできないんです。
そういった専門性の高い作業などを、TSUNAGARIさんをはじめとしたNPO団体などにお願いしていました。
TSUNAGARIさんがいなければ、社協としては断らざるをえない仕事も多かったため、非常に助かりました。

https://saigai-info.com/tokusyuu/sj00036/2/

今回の問題を踏まえて、本記事ではボランティアとして役目を果たすための、最低限必要な装備などを考えていきます。

ボランティア時の服装・持ち物

行う作業によって変わってきますが、被災現場で動くならばヘルメットは必要ですね、危険を伴わない作業で夏場なら日よけの帽子でよいでしょうか。

また屋内での作業や、瓦礫や木材などの運搬を行うのであれば暑くても長袖を着るのが怪我防止の観点から望ましいです。雨に備えて合羽も必要でしょう。

手袋は軍手では鋭利な破片から身を守れないので作業によっては不十分です。皮手袋かゴム手袋のどちらかか、両方あるのが望ましいですね。

靴は長靴か安全靴が一番ですが、用意できない場合は踏み抜き防止のセーフティーインソール(中敷き)を入れたスニーカーでもよいでしょう。

目や気管支を守るための防塵マスクやゴーグルもあった方がよいですね。屋内作業ならばヘッドライトもあれば万全です。はさみ・カッター・ペンチ・モンキーレンチなど使える範囲で工具を持っていっても困る事はないでしょう。

それ以外には食事や水分補給、軽度の怪我などはなるべく自己完結できるように食料・飲料水・日用品・衛生用品はできるだけ持参しましょう。個人で泊まりで伺う場合には宿泊の目途も立てておかなければいけません。

ただ上述した装備一式を揃えるとなると現場関係の専門職でない限りはそれなりのコストになりますので、最初のうちは団体ボランティア募集の要項を確認し、軽装でも可能な作業がある、または貸し出しを行っている団体を探すのが良さそうですね。

いずれにしても、自分が割り振られた作業に適当な装備をできる限り持参するというのが大事ですね、フットワークが軽いのは大事ですが身ひとつで言っても思うように動けない可能性もあります。

上述したようなボランティアの活動に関する批判が取り沙汰されることがありますが、即座に現地に赴き行動を起こすことは間違いなく賞賛に値する事のはずなので、支援を行う側・受ける側双方に禍根を残さないような活動の知識や心得が広く周知されればよいですね。

新型コロナが災害ボランティア活動に与える影響

2020年7月現在、熊本県や鹿児島県を中心とした九州地方の豪雨で起きた河川の氾濫による被害が甚大なものとなっており、梅雨前線の停滞でいまだに余波が続いています。

今後の復興においては支援が必要不可欠であることと思いますが、終息の見通しが立たない新型コロナウイルスによって、支援のやり方も考えなくてはいけない現状です。

各々の地区でボランティアセンターを開設し人手を受け入れている所もありますが、コロナの影響を考慮し県内在住者など限定しているようです。

参考 2020(令和2)年7月豪雨(第1報)

被災地の中でさらに未知のウイルスが蔓延してしまうのは最悪のケースであるため慎重な行動が求められますが、他の地方からのボランティア団体が既に活動を始めているケースもあり、その行動が波紋を呼んでいます。

ボランティア活動保険に新型コロナにおける補償も付帯されたものの、ワクチンも確立していない現在では罹患するだけで大変なリスクとなりますので、周到な準備と、自治体ごとのボランティア受け入れ状況を確認する必要がありますね。

また今回は夏場かつ水害であるという点も、衛生面において多大なリスクを孕んでいます。そんな中で、中学生が半そで姿で泥すくいのボランティア活動をしている様子が報道されて、ネットユーザーからは感染症リスクを危険視する声が挙がりました。

天候や天災が激化しているように思える昨今、防災品と同様に救護やボランティア活動の知識においても備える事が必要な時代になってきていますね。

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