不登校の小学生Youtuberの主張は別に間違っていない

小学生で不登校のYoutuberの主張は正しいけど…

Youtubeにて自ら不登校を公表し、悩める子供たちを扇動する小学生Youtuberの主張が先週辺りから物議をかもしており、ダルビッシュ選手など著名な方々もコメントを残しておりますが、それについて思うところがあるので書いていこうと思います。

不登校は不幸じゃないのは正しい

彼の伝えたい事とする「不登校は不幸じゃない」についてですが、これは別に間違っていないと思います。学校はあくまでも義務教育内の必修科目と社会性を学ぶ場所で、他所で絶対に得られない何かがあるとは明言できません。

ただ上級生・下級生の関係や、色々な個性の同年代が集まり、多くの保護者もとい教育者が一応は常駐している子供のための環境、これに代わる場所はあまり無いのも確かです。

大きな問題は、色々な個性が集まるが故に生じる「いじめ」といった不和の割を食う子供が出続けており、教育機関がそれを止める役目を果たしきれていない事です。

これに関しては具体的な提案はありませんが、教育現場のあり方を見直す必要もあるのではないかと思います。通信制の義務教育が他国では導入されているようなので、そういう選択肢も増えてくると良くなりそうですね。

経緯は疑問符が付く

ただ皆さんが首をかしげているのは、小学生ご本人の不登校に至った経緯でしょうか。宿題を忘れたら居残りでやらされて、本人曰く叩かれたりした事に疑問を抱き、ロボットのように言いなりになる事を恐ろしく感じたとのことですが、子供なりの屁理屈というか本音と建前にも受け取れてしまいますね。

居残りで宿題をやらせて体罰をした(らしい)という措置は理不尽ですが、彼の主張のメインは「誰かの言いなりで生きるのは嫌だから学校に行かない、皆も行きたくないなら行くな」なので飛躍しすぎな気がしますね。交通ルールを守ったり、レジでお金を払って物を買うのもロボットなんでしょうか?

社会で生きる以上は法律を守る必要があるように、何らかの組織に属するにも規則を守る必要があります。法律や規則は、表向きは調和を保つための歯車であったり、皆が平等に恩恵を享受するための決まりだったりします。義務教育の学校においては、表向きは子供たちが定められた教育課程を平等に学び修了するための場であるため、宿題は手を付けて提出しなくてはいけないものだと思います。

ただ納得のいかない事に対して異を唱えたり行動で示す権利が私達にはあるので、彼の行動を否定する事はできませんが、上述したような子供らしさが窺えることから我々大人には危なっかしく見えるのは仕方ないですね。まず改善すべきなのは当時の先生の指導法であって、学校を忌避して他の子どもを扇動するのはベクトルが違うように思えます。

手放しに応援するだけじゃ駄目

未成年に対して、選挙権や成人との交際など色々と制限がかけられているのは、言うまでも無い事ですが判断力が備わっていないからです。経験に乏しく、物事を多角的に見る力が充分に備わっていません。

親などの保護者が付いていようと、所詮は大人1人・両親で2人分のキャパシティです。子どもの世界を広げる役目にも限界があります。

小学生Youtuberに関しても、学校に行かない事によるリスクなど清濁併せ呑んだ上での行動であるとは言い難いでしょう。彼の父親も彼の行動を応援する立場でサポートしている様子です。ここで反響が全てダルビッシュ選手のように「好きに生きたらいい」だけで他の意見を目にすることなく時間が過ぎたら、彼の選択肢を潰すことになると私は思います。

数か月前にも、ヒッチハイクでアメリカ横断すると表明し旅をスタートさせた日本人中学生が炎上し、現地の警察に保護されると言った騒動がありましたが、もし彼への反応が「頑張れ」だけという状況を想像したらゾッとしませんか?

中身の無い誹謗中傷は言語道断ですが、賛否両論が巻き起こっている現状は彼にとって決してマイナスではなく、インターネットの良心だなと感じました。どうか今回の騒動に関する様々な意見が、彼の目に直接入り、改めて自分の行動を考えるきっかけになればと思います。本人のバイタリティ次第ですが20代なら方向転換も可能でしょう。

最後に、親には親の人生があるように、子供には子供の人生があります。血を分けた存在ですがその繋がりに縛られるものではありません。彼が彼なりの歩みで毎日を生きていられれば幸いです。

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