100日後に死ぬワニが結末を迎えた直後にゾンビのように蘇る。安らかにお眠りください。

100日後に死ぬワニの最新話の感想を記事にしました。

切ない感動の結末

死まであと何日という斬新なオチでTwitter界に旋風を巻き起こしていた「きくちゆうき」先生著の4コママンガ『100日後に死ぬワニ』が、3/20に最終話である100日目を迎えて、少し爽やかさも感じられる切ない最後もとい最期を遂げました。

【ネタバレ注意】感想・レビュー

最終話の内容は、友人とのお花見に遅刻していたワニくんが、道中の横断歩道で轢かれそうになっていたヒヨコを道路から押し出して助けるものの、自分は轢かれてしまった事を匂わせる描写と共に、美しい桜並木で締められます。

作品の総評・感想としては間違いなく名作です、初回からワニの死が明確にカウントダウンされているだけに、何気ない一コマ全てに含みがもたらされ、最終話はワニくんの死に対する悲哀だけでなく、浮き沈みありながらも周りとの縁によって想い人への告白や夢を追うことなど、死ぬまでの生を結果的に全うできた事への安堵感もあり、今までにない形で感情を揺さぶられます。

直後に圧倒的なメディア展開とプロモーション

しかし、その余韻に浸っている最中に続々と目に飛び込んできたのは、書籍化・映画化・グッズ化に終わらず、いきものがかりとのコラボMVという怒涛のメディア展開に賛否両論の意見が飛び交い、プチ炎上状態になっています。

【お気持ち表明】作品全体のメッセージ性がぶれてしまった

まず初めに以下は個人的なお気持ちであるうえ、作品自体を貶めたり、作品の凄さが損なわれたという意見ではありません。

ただ、息もつかせぬ商売っ気を見せたうえに、ロフトポップアップショップのキービジュアルに輪っかと羽根が生えたワニくんを採用しているのは、さすがに作品への印象がぶれてしまうと感じました。

上記の88日目では、死んだらという例え話をするワニくんをネズミくんが真面目に嗜めるという一コマですが、作中でこのようなシーンを描いた後のこれでは残念な気持ちにならざるを得ないです。

作品とメディア展開は別物ですし、何に感情移入しようとしなかろうと自由ですし、個々の解釈はその人だけのものでしかありません。

ただ生と死は地続きかつ日常の一コマであり、その中で生を全うするという「メメント・モリ(死を忘るなかれ)」の精神を思い起こさせてくれた作品で死を迎えた主人公が、羽根を生やして輪っかを携えて瞬時に再訪してきたのは面食らうとともに興ざめでした。

たった一文でドラマチックに仕立てられる日常の一コマを描き、嫌悪感が無いよう自然に「死」をエンタメ化することに成功した物語の、次の舞台が過剰なエンタメだったというオチですが、それ自体と、それに嫌悪感を覚えることのどちらが無粋なのか分かりません。全て飲み込んで楽しめる方は素敵だと思います。

日常で死にゆく人は羽根と輪っかを付けて現れないですし、グッズ化もされません。物語は素晴らしかったので書籍は予約しました!ワニくんのご冥福をお祈りします。

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