イット続編『IT THE END “それ”が見えたら、終わり。』感想・レビュー

イット続編『IT THE END "それ"が見えたら、終わり。』の感想を記事にしました。

ホラー映画の新たな金字塔を打ち立てた『IT “それ”が見えたら、終わり。』の続編である第二章『IT THE END』を見てきたので評価を記事にします。ネタバレはほとんど無しです。

第一章が楽しめた人は絶対に楽しめる

まず、全体の感想やオススメとしては、一作目が楽しめた人は絶対に楽しめるので絶対に見てください。上映時間が2時間半近くありますが、本当にあっという間です。

第一章はルーザーズクラブとペニーワイズを軸に、少年少女の悩みや未知への恐怖もテーマに含まれていましたが、第二章もその流れから外れていません。

大人になった彼等とペニーワイズの決戦というコンセプトから、私は血で血を洗う死闘を描いたバイオレンスホラーを予想(と期待)していましたが、その予想は良い意味で外れました。

逆に、一章寄りのストーリーではなくそういう戦いを期待している人には少々肩透かしになります。普通に泣けるエピソードです。

二章から観ても楽しめる

構成としては、一章を観たことが無い人でも充分に楽しめる丁寧な内容になっています。ただ上述したとおりスプラッター・バイオレンス・アクションとは少し違うので注意してください。

一章のショタはしっかり登場する

ちょっと品の無い言い方になりましたが、前作でビル・リッチー・エディ・スタン・ベン・べバリー・マイクを演じた可愛らしいルーザーズクラブの子役達は昔の思い出の回想シーンという形でしっかり登場します。

さらに一章のシーンをそのまま使うことはあまり無く、恐らく一章の時に撮っていた二章のためのエピソードであり、新たなシーンで彼等の人物像や関係性が深く掘り下げられます。

私のパートナーも子役の登場を心配しておりました。フレッシュな子役を再び観たい方は安心してください。

お化け屋敷的なびっくりホラー

ホラーのベクトルとしては、一章と同じく静から動へ急転換する、大音量びっくり箱・お化け屋敷みたいな感じです。また、一章と同じく極めて不衛生な描写と、ピエロ表現も存在します。

一章を観ておらず、そういう要素が心身に影響するくらい苦手な人は注意してください。

ずっと暗い映画ではない

大人 VS 言わば怪物のホラー映画なので、仮にハッピーエンドでも、常に鬱々した生きるか死ぬかの雰囲気が漂うかと思っていましたが、肩の力が抜けるシーンが随所に挟まれていて、ずっと暗い気持ちを強制される映画ではありません。

上述しましたが、一章の流れを汲んでいます。スティーブン・キングなので『ミスト』などのように、すこぶる嫌な気持ちにさせられると警戒している方もいるかと思います…そこは観てのお楽しみで。

伏線やメタ要素が盛り沢山

各所に伏線が張り巡らされているよく出来た展開なので、嫌でも引き込まれるストーリーですが、意識して各シーンをよく目に焼き付けておきましょう。

またメタファー的な遊び心もあるので、鑑賞後に調べてみるのも楽しいです。

ラストの追悼コメント、ウォーレン・アップルビー氏について

エンディングのスタッフロールの最後に、ウォーレン・アップルビーという方について写真とともにコメントが出されます。

この方はワーナー・ブラザースと繋がりが深い、ベテランの特殊効果の演出家のようで、本作品にも携わっていたようです。

最後に大きく映し出される粋な計らいに、この方がワーナーで築き上げた功績や、本作のテーマに沿うような強い絆を感じます。

本当にネタバレゼロで見ていただきたいので、ふわっとした感想になりましたが、一章に続いてとても素晴らしい作品なので、ぜひぜひ観てください。今年はピエロ大躍進の年ですね。

しかし描写的に仕方ないのかもしれませんが、テーマ的には少年少女が観るべきなのにR-15なのが本当にもったいない映画です。

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