カミカミ期の甘噛み対策
今回は飼い主の頭を悩ます子犬の癖として代表的な「甘噛み」「じゃれ噛み」などの「噛み癖」について、我が家の子犬も遊びや挨拶代わりといった感じに行うので、情報収集した結果と、うちの子に行っている対策をまとめていきます。
甘噛みは犬のボディランゲージ
人間にとっては、ひどい悩みのタネである子犬のカミカミですが、当のパピーちゃんにとっては大事な感情表現です。一口に甘噛みといっても様々な理由が含まれておりますので、それを読み取ることも大切です。下記はワンちゃんが噛んでくる主な理由です。
歯がかゆいから
子犬の生後6ヶ月程度までは乳歯が抜けて永久歯に生え変わる時期なので、それに伴う痒みなどの違和感によって自然と何かを噛んでしまいます。
この時期に引っ張り合いなどで遊んでいたりすると、おもちゃに血がついていたり、気がついたら生えていた歯が見当たらなくなっていることがあります。
未熟な子犬の時期で、ただでさえ本能のままに生きているうえ、身体の違和感が加わればそれはもう抑えようがありません。こっちは痛いし嫌なのにどうして噛むの！と躍起になってマズルコントロールなどの体罰で矯正しようとする前に、赤ちゃんなので仕方ないと理解してあげましょう。
遊びの一環、かまって欲しい
子犬はコミュニケーションや遊びの一環として甘噛み・じゃれ噛みをします、そして遊びと社会化が充分でない子犬は力加減が分かっておらず強く噛んでしまうこともあります。
ただ犬の皮膚は体毛で覆われているうえよく伸びるので、犬同士の場合は目上の犬にキツく締められたり、痛いと鳴かれる程度で済みますが、人間だと場合によっては傷になってしまいます。
また飼い主に構って欲しい・何かを要求する時にも服の袖・裾あたりを噛んだりしますね、下手にその噛みつきを避けようとしたりすると遊びと勘違いされます。
攻撃・恐怖・不安
かなり興奮している犬に対して乱暴に接触したり、強い痛みの伴うしつけをしたり、執着している食べ物などを奪い取ろうとした時など、犬にとって脅威となる行動をした時には、その時の飼い主の心情と同じく犬も感情的になって噛んできます。それは凄く嫌な事だよ！いい加減やめてよ！という意思表示ですね。
犬にここまでさせてしまうメリットは全くありませんので、なるべくこの状況に遭遇しないような生活やトレーニングを心がけた方が良さそうです。
興奮状態の犬を制御するのは極めて難しいですし、そもそもこのような状況自体が健全ではありませんが、仮にここで強く噛まれたからといって干渉をやめてしまうと「嫌なことをしてきても噛んだらやめてくれる」という学習のきっかけを与えてしまいます。
甘噛みのしつけ・対策
私たちもトレーニング中ですが、甘噛みのしつけとしては、まず噛むのは仕方ないと理解しつつ、根気強く長期的に噛んではいけない物を教えつづけることを実践しています。
遊びなどの中で服や手を噛んだ際に、程度を問わず「コラ」「ダメ」と毅然と短く叱る事が大事です。ここで感情的にならないように気をつけましょう。
噛んだ時点で遊びを止めて無視をする・部屋を出るというしつけもあり、犬の性格によっては効果が有るみたいですが、こちらについてはうちの子はシレッと別の事をし始めて傍目ではあまり効果が見られなかったり、噛むたびに夫婦2人で退室するのはなかなか労力が要るのであまり行っていません。
あとは噛みたい欲求・遊びたい欲求を散歩や一緒に遊ぶ事で目いっぱい発散させることも重要なようです、私は勢い余って噛まれても痛くないように革の手袋(作業用の牛皮手袋、ホームセンターなどに売っています)を着けてたくさん引っ張り合いしています。
私やパートナーに前足をかけたり、手や袖・裾をしつこく追いかけたりしてきた時は遊びたいシグナルと判断し、引っ張り合いで唸るくらい興奮させると別犬みたいに落ち着くのでたくさん引っ張りっこします。
色々な噛み心地のおもちゃを用意しよう
ワンちゃんの噛みつき欲求を満たすためにも、色々な素材でできたおもちゃを用意しましょう。日常生活で家具・服・布やベッドなどよく噛むものは絞られてくると思うので、その嗜好に沿ったおもちゃを幅広く与えるとよいです。やはり甘噛みは世界共通なのか、あったらいいのにと思うおもちゃが確実にあります。
代表的なものは木製・メッシュ・紐・革・タグ(布製品の仕様が書いてあるピロピロ)ですね。引っ張り合いに使う大きめのぬいぐるみや紐も用意しておきましょう。以下に我が家で使っているおもちゃのリンクを掲載しました。
うちの子は主にタグと革とぬいぐるみが好みです。ウェスティはもともと小動物の狩猟犬だったからか、ぬいぐるみでの引っ張り合いが好きなような気がします。
噛むことは人間目線では悪い事ですが、犬目線では生活の一部なので、欲求を抑えつけすぎず、上手に発散させることが良い結果につながると思います。
