芸人の闇営業問題で身内の擁護について考えたこと

吉本芸人の闇営業問題に対する身内の擁護について考えた

ここ最近で一番ニュースに取り上げられていたのは芸人の闇営業問題になるでしょうか。カラテカの入江さんが仲介人となり、雨上がり決死隊の宮迫さんやロンドンブーツ一号二号の田村亮さんを筆頭に有名芸人たちが、振り込め詐欺を行っていた反社会的勢力の企業のパーティに出席したという事実が出回り、結果的に彼らは無期限の謹慎処分となりました。

その後、他芸人の同様の闇営業も芋づる式に発覚し、スリムクラブの二人が無期限謹慎になったりと波紋が広がりました。

この事件が明るみになってから今まで、SNSなどで一般の方々からの批判が多く挙がっていたのですが、それを見かねた事件の渦中に居ない芸人仲間のたむらけんじさんや陣内智則さん、爆笑問題の田中裕二さんが謹慎中の方々を擁護するコメントを各所で発信しています。

身内以外に恩情を要求するのは違う

擁護した彼らのコメントの共通点は、大衆が芸人を叩きすぎではないかという内容ですが、これについて私は批判は仕方の無い事で受け止めるべき物だと思います。

仮にバッシングをきっかけに本人や家族に危害が加えられるなど批判がエスカレートする事は絶対にあってはいけませんが、事務所や業界のイメージを大きく損なうようなモラルに反する行為をした事への批判であり、大衆目線の純粋な反応に別の立場から注文を付けるのは的外れな気がします。

たむらけんじさんについては、後に7Payの不正利用騒動の際に「失敗したもの叩き潰す日本大嫌い」という本件にも関連するようなコメントを残していますが、闇営業も7Payも、たむけんさんが言いたい「叩き潰されるべきではない失敗」とは全く違う異質な過ちだと思います。

あまりにも意識が低いうえに、嘘をついていた

今回の事件において強い反発を受けるような過失が、当事者たちに全く無かったとは言い切れません。

宮迫さんは発覚当初ギャラはもらっていないと弁明しましたが、後に嘘であることが分かりました。論理的に考えて仮にノーギャラだったならば、ノーギャラでも出演するべき相手と認識しており、その素性についてある程度は察知していたのではないか?という推測もできてしまうので、どちらにせよ悪手の安易な嘘をついたので言語道断です。

この甘い認識については、世間のバッシングを恐れて嘘をついた心境も考えられますが、たむけんさん達が理想とする叩かれない世界だったなら、まんまと嘘を突き通せていた可能性もあった訳です。

この性根を目にしても味方でいるのですから、たむけんさんは相当の覚悟を抱えているのかもしれませんが、個人的にこれを咎めるべきではないという言い分は考えられません。

過ちに対する批判は、風化を待つか乗り越えなければいけない

芸人仲間たちが身内目線で無理のある擁護やフォローをするのと同じように、大衆も自身の目線から批判をしても良いはずです。その批判が止むまで表舞台には出ないのか、真摯に受け止めてあえて面前に出るのか当事者は選択をしなければいけません。

恐らく無名の芸人が起こした事件だったらここまで大事にはなっていません。批判の声が大きければ大きいほど、それだけセンセーショナルな事件だったという事なので、そのぶん本人の禊も大変になるでしょう。

身内から擁護の声が少なからず挙がるというのは、その人望もまた当事者の一面という事なので、それ自体は貶められるべきではありません。しかし口先だけのフォローではなく、フォローするからには当事者のこれからもしっかりサポートするくらいの気概が擁護した人には求められると思います。

理想的な身内の対応だったと思うのは、コカイン所持で逮捕されたピエール瀧さんに対する相棒の石野卓球さんです。自分に向けられる批判は無視し、瀧さんを擁護するでも突き放すでもなく、ただいつも通り彼の友人として振る舞う様子をTwitterなどで見せ、笑顔のツーショット写真も投稿されました。

あくまでも表向きは本人の問題として、身内はそれを陰で支え続けるのが理想なのではないでしょうか。

そして私たちも、このような状況にて巻き起こる感情は、そのままの強さで自分に矛先が向かうかもしれないという事を肝に銘じておかなければいけませんね。

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