前の記事で、自己肯定感は充実した人生の1要素だと書きました。また自己肯定感を高めるコツの代表例として「根拠のない自信を持つ」という心がけがありますが、この言葉は個人的に単純化されすぎてて適切ではないと思うので、今回は私なりの自己肯定感を高めるための考え方を書いていきます。
『根拠のない自信』は無いよりマシ程度の考え方、縋るのは危険自信を持つという言葉だと、前向きな考え方に変わらなきゃいけないという印象を受けるかもしれませんが、自己肯定感とは「ありのままの自分を受け入れる」という事なので、後ろ向きな考え方を矯正する必要はありません。
自分の存在を脅かす権利は、他の誰も持っていない事を確信する
まず確信すべきなのは、他人を脅かさない限り、自分も脅かされる心配はないと言う事です。現代は失敗することが許されない社会なんて言いますが、どれだけ失敗しようと誰かの手によって自分の存在を脅かされる事は、少なくとも日本国内の表の社会ではそれほど考える必要が無いくらいは失敗に対して寛容だと思います。
自分という存在が脅かされる場面はそう多くない事に気付くと、行動することへのハードルが下がります。俗に言う「死ぬ訳じゃない」という事です。外野からのノイズも冷静にスルーできるようになってくると思います。
帰属意識や集団への依存心を手放し、自立心・独立心を高める
帰属意識というのは、自分がある集団に属している・一員であるという意識で、会社や家庭などに対する考え方です。社会生活を円滑に過ごすうえで、ある程度の集団意識は必要ですが、そこに自分の居場所を見出して過剰に依存してしまうと、集団に属していること自体にアイデンティティーを持ってしまう危険性があります。
もちろん正常に機能している集団であれば、個人の帰属意識が高く団結心が強い事や、家族の絆が深まるという事はとても良い事です。ただ依存に転じてしまうと、属している集団から離れる事が自己の喪失に思えてしまったり、その集団が明らかに異常な状態であっても冷静な判断を取る事ができなくなります。
ブラック企業や劣悪な家庭環境の中で、退職したり距離を置く等といった正常な判断ができなくなるのも依存や強すぎる帰属意識が原因の1つになっているのではないでしょうか。
このように集団を自分の基礎の一部としてしまうと、その集団に揺らぎが生じた時に自身のアイデンティティにも影響を及ぼしてしまうので、自分を形成するのは自分ただ1人であるという自覚を持つようにすると、自分の意志を尊重できるようになるのではないかと考えます。
これは自分以外の物に対して自身のアイデンティティーを見出す事を完全に否定しているわけではありません、自分と同等またはそれ以上に尊重するべきものをきちんと選り分けましょうという意味です。
自分は常に何かを選択している事を認識する
自立心・独立心を高めるコツとしては、見出しの通り、基本的に人生は選択の連続という事を認識しましょう。
くまのプーさんの名台詞に「何もしないをする」という言葉がありますが、これが昨年公開された映画『プーと大人になった僕』では「何もしないは最高の何かに繋がる」という言葉に繋がります。
これを私は個人的にもっと普遍的に解釈して、何もしないという行為もまた1つの選択であると捉えています。
受動的に生きているつもりでも、受動的に生きる事を自らが選択したと考えると、受け入れ難い事を受け入れたり、必要ならば自ら舵を取る覚悟が自然と湧いてくると思います。
選択し結果を受け入れるという事は、まさに自分を尊重する行為です。最初は思うような結果にならず癇癪を起こすかもしれませんが、少しずつ想像力と、自分との付き合い方が鍛えられていくことでしょう。
自分自身すらも完全にコントロールできない事を理解し、受け入れる
内部・外部の要因を問わず、自分の思った通りにいかない事はたくさんあります。そんな時に自分を責めてはいけません。思い通りに自分を動かすという事は、トッププロのアスリートでも難儀しており、一般人がそれで悩むなんてもってのほかです。
できなかった事を悔やむのではなく、できなかった代わりに得られた物に目を向けて、次はもっと上手くできるようになると信じながら少しずつ歩んでいきましょう。
以上、私の自尊心の源泉になっている考え方を頑張って言語化してみました、腑に落ちる・落ちない様々だと思いますが参考になれば幸いです。