『九条の大罪』感想・レビュー「ウシジマくん」作者が新作でまた闇を描き出す。

『九条の大罪』というウシジマくん作者の新作マンガの評価レビューを記事にしました。

「闇金ウシジマくん」で知られる真鍋昌平先生の新作『九条の大罪』1巻が発売され、それと同時にTwitterにて第一話を無料公開しバズっていたので、早速Kindleにて電子書籍を購入し読ませていただきました。その感想を記事にいたします。

裏社会で暗躍する弁護士を描く

本作は裏社会のヤクザや半グレ、チンピラに重宝される弁護士を主人公に据え、様々な依頼を通して日本の暗部を描いています。もはや主人公が変わったウシジマくん続編ですが、裏社会とは対極にある人物からの視点なので新鮮味があり法律の知識が参考になります。

警察24時みたいな密着テレビ番組でよく見る、職質を受けるチンピラの常套句である「弁護士を呼ぶから」の当事者の立場でしょうかね。

ウシジマくんは、盾突く相手には債務者だろうと善だろうと悪だろうと容赦しないので時にスカッとする展開もある、まさにダークヒーローといったイメージでしたが、こちらは仕事柄しょうがないものの徹底的に悪の味方をする大幹部といった感じです。

ただ散見される心理描写から、主人公にもまともな人間の心が全く無いわけではないようで、今後それがどう影響してくるのか注目です。のっけから人間関係が絡み合い謀略が渦巻いていて、ぶっ飛ばしている内容で非常に面白いです。

また単純な裏社会に限らず、関連する社会問題も描かれています、一巻では反社にいいように使われる知的ボーダーの青年が登場します。

次巻では老人を食い物にする悪徳介護施設を取り上げると予告されていました。本作でもウシジマくんのように、半分オムニバス形式で話が進んでいると思いきや、徐々に主人公を取り巻く状況に歪みが生じてくるのでしょうか、まだ気が早いですが、どのような結末もとい末路を迎えるのか目が離せません。そのうち闇金の話も出てくるでしょうね。

ウシジマくんは話が重すぎて単行本を買い集める気になりませんでしたが、こちらは主人公の立場的に若干マイルドかもしれないので、以降も買い続けていこうかなと思っています。

余談ですが前作の実績もあるのでこちらも遅かれ早かれ実写化するでしょう。

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